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相続登記に期限はある?

2020.10.15

「不動産の名義変更(相続登記)はいつまでにしなければならないのですか?」という質問をお客様からいただきます。

 

答えは、相続登記には期限はありません。

 

相続税の申告には期限がありますが(被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内)、相続登記にはこのような期限は法律では規定されておらず、相続登記は義務化されていません。しかし、現在、相続登記の義務化に向けての動きがあります。

 

ただ、弊所では「期限はないが、なるべく早めにやっておいたほうがいいです」と回答しています。

相続登記をしないまま放置しておくと、後々困ったことが発生するときがあるからです。

 


 

相続登記をしないデメリット

 

① 不動産を売却することや担保に入れることができない

お亡くなりになった方の名義のまま、不動産を売却することや、不動産を担保にいれることはできません。生きている相続人の方に名義変更をしなければ、売却・担保の設定をすることはできません。

 

② 権利関係が複雑になる

相続登記を長期間しないままでいると、相続人がどんどん増加してしまいます。名前も知らない親族の方が相続人となり、協力をお願いしなければならないケースもあります。

 

③ 不動産を差し押さえられるかもしれない

相続人の方に借金などの債務があるとき、債権者がその相続人の持分について不動産を差し押さえることができます。

相続登記ができていなければ、仮に遺産分割協議が終わっていたとしても、債権者に対抗することはできません(民法第909条)

 


 

相続登記の将来の義務化について

 

法務省は、長期間相続登記などが未了になっている土地の解消に向けた取り組みを行っています。

 

長期相続登記等未了土地の解消に向けた取組についての動画案内(デジタル・コンテンツ)

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00008.html

 

相続登記がされないことにより、所有者が直ちに判明しない土地が増加している社会問題を背景に、相続登記の義務化が検討されています。所有者不明土地問題の解決に向けて、相続登記の義務化のことも含め、法制審議会で議論されています。

 

相続登記について、わからないこと、知りたいことがあれば、そのままにせず、ぜひご相談ください。